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  • 執筆者の写真Michie

自分で自分を守る、ということ


体も肌も、爪も髪も、脂肪も細胞も、精神も思考も心も、人は外から内に入れたものでできている。

食べ物はもちろん、化粧品も吸う空気も、心に入ってくる情報も、言葉遣いも行動も、全てが自分を形作るものとなる。


だから全てを決してあなどってはいけない。

何かを入れれば、それは自分になるということ。

まぁいいや、と取り入れたものは、まぁいいや、という自分を作るということ。


お金の出し方、お礼の仕方、挨拶、返答、物の置き方、取り方、料理の仕方、食べ方、洗い方、片付け方、お化粧、化粧品、ゴミの捨て方、買い物の仕方、冷蔵庫、部屋、掃除、、、あらゆるものが、自分の内面にインプットしたもののアウトプットだ。


ローションバーを教えて欲しい、といわれた生徒さんに、ある時私はこう聞いた。

「手作りは素材が安心でき、良さがたくさんありますが、使用期限は短いし、面倒な点もありますよね。それでもトライされますか?」

その生徒さんはこう仰った。

「蓄積されるものや、その弊害を考えたら、そんなこと一つの手間にもなりません。今の方々は何もわかってないんです。肌に塗ったものが、内臓にまで影響を及ぼすということを。私はそれを体で知っているので作りたいのです。」

それは、体だけでなく、心も行動にも影響を及ぼすということ。


私も最近、そんな本を読んだばかりなので、考えさせられることが多い。

現代、キレやすいとか、コミュニケーションが苦手とか、いろいろな現代病があるけれど、それは、環境や親だけが原因じゃない。

現代、加工食品、野菜、化粧品、家、空気、水、あらゆるものに化学薬品が含まれ、知らないうちに私たちはみんな呼吸も体も心も汚染されていることを知らない。

化粧品とワクチンのアナフィラキシーのこともそのひとつだ。


薬も同じだ。

知り合いのお子さんがひどい偏頭痛持ちだ。有名な頭痛外来に行って検査を受けた。精密検査を受け、はい、脳に異常はなし、アレルギーもなし、原因はわかりませんけど、とりあえず毎日この痛み止めを飲みましょうかと薬を出された。


私的には仰天の診察だ。

その子の食生活、睡眠、性格、運動、疲労、そして家庭の環境、殺虫剤や柔軟剤、化学薬品のルームスプレーを使っているかどうか、消臭スプレー、新築の家ではないか、近所がどんな環境か、そんなことが頭痛に大きな影響を及ぼすのに、何一つ聞かれなかったという。

総合的にその子を見てこそ原因がはっきり見えてくる可能性がある。ただ毛虫を触ったから、とはわけが違うのだ。

結局、頭痛薬は一切役にたたなかった。


毎日薬を飲むとは、なんと恐ろしいことか、医者は理解しているだろうか?

体は自分で回復する力を持っている。それを薬の多用は台無しにしてしまう。回復する力をなくしてしまう。その上、薬の強い成分が体に蓄積される可能性もある。それが何年か何十年かあとにどんな作用を及ぼすか、保証できるのだろうか。


医者の知り合いがいる。たまに食材や食べ方について質問の電話がかかってくる。

「口臭がどうしても治らないがどうしたらいいか」とある時聞かれた。私は、あれこれ質問をした。口内炎や歯周病があるか、アルコール、インスタント食品、動物食が多いか、タバコを吸うか、刺激物をよく食べるか、睡眠は取れているか、ストレスはどうか、歯磨き粉はどうか、磨き方は、胃腸はどうか、、、彼は「そんなことはどうでもいいから、手っ取り早く効くスパイスがあれば教えてほしい」と言った。

フェンネルやミントは消化に効き、シナモンやクローブやタイムは殺菌効果がある、と言われている。私はそれだけ伝えたけれど、きっと口臭は治らないだろう。

原因にアプローチしなければ、解決は結局遠い。


現代の医療だけでなく、人々の考え方は、こんなような気がする。

手っ取り早く、効率よく、努力せずに、面倒なことなく、何も改善することなく、治る薬をください、と。


人間は、どこまで怠惰に生きたいのか。

自分は自分で守る。

それが自分の責任だ。





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