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  • 執筆者の写真Michie

Istanbulへの旅 そしてお茶会 その1

更新日:2018年9月5日



一週間のお休みをとってトルコのイスタンブールに行ってきました。

きっと危ないよ、と周りに散々反対をされ、親にも反対され、それでも押し切って一人で突然旅だったのでした。

今行かなければ、という強烈な思いに駆り立てられて、行かない、なんていう選択肢はなかったのです。


これだけ強烈な思いで動くこと、今までの私にはなかなかなかったかもしれません。

私はもともと直感で動きたいタイプですが、大人になるにつれ、保守的になるどころか、その頻度が高くなったように思います。


いつも最終的に何かを決断するきっかけになるのは、

これをしないで明日死んだら後悔するかも、という思いです。


今回も、今行かなかったら絶対後悔する、

行って何かあっても、行かないで後悔するより絶対いいはず、

という思いでいっぱいになったのです。


きっと、よく旅に行かれる方には、そんな大げさなぁ、と思われるかもしれません。


ですが、結婚以来15年近く海外に行ったこともなく、国内旅行すら年に一度もなく、一泊二日の旅行すらなく、遠出することもなく、サロンとお茶会のことばかり考えてきた私にとって、家事と仕事を投げ出して一人で海外に行ってしまう、なんていうこと、大決断だったのです。


ましてや、いつも準備に二、三ヶ月かけているお茶会が、トルコから帰ってきて二週間後に始まる、という状況に自分を追い込んでしまうなんて恐ろしいこと。。。

私の旅行のせいで、一週間お茶会を延期してもらい、その週のお客様をお断りするはめにもなりました。


帰ってきて準備が間に合うのか、、、


といつもなら恐怖で思いとどまるか、苦悩したはず。。。


ところが、ただひたすらトルコに行きたい、今行きたい、という思いに駆られて、そんな不安すら感じる暇なく、一心にとっとと旅立ってしまったのでした。


もちろん行く前にお茶会のテーマを決め、コンセプトを考え、、、ようと努力はし、、、飛行機に資料を持ち込みました。機内でも一心不乱に資料を読みました。


難しいテーマにしてしまったことに気づいたのは帰国してから一週間勉強した後。。。焦りと不安で青くなったのは、さらにその後でした。


資料を読めども読めどもわからず、肝心の要点が理解できず、自分の中で結論が出ず、他の資料を探し回り、図書館の本も借り直すこと三回、それと同時に料理の試作にあけくれる毎日を送り、お客様にお渡しするレジュメを書きながらも完成せず、、、でした。


今回のテーマは「幻の鳥を求めて 〜シームルグ〜 」。

中東アジアの伝説の鳥に関わるものにしたのです。

料理はトルコに行くのだから必ずトルコ料理にすると決めていたので、行く前は安易に考えていたのかもしれません。


シームルグは 、西洋の不死鳥、つまりフェニックスと同じような鳥、と言われているので、実際はイスラム教と深い関わりがある鳥だということも知らずに取り組んだのでした。


私が中心に取り上げたのは、ペルシャ時代の詩人が書いた『鳥の言葉』という物語でした。

たくさんの鳥がシームルグ を求めて旅立ち、最終的に30羽だけがたどり着いた、という物語です。

一行であらすじ書けちゃった!と思っている場合ではないのです。

実はこのお話は、イスラム教の教えをわかりやすく伝えるために書かれた寓話で、ただの物語ではなかったのです。


イスラム教の考え方や文化を知らない私が、そんな宗教に深く関わるテーマに取り組み、理解できずに苦しむ羽目に陥ったのも、後から考えると当然のことだったかもしれません。


ただ、そんな私を救ってくれたのは、

イスタンブールの美しい景色と街並み、最高の思い出と、トルコの友人でした。




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