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  • 執筆者の写真Michie

Istanbulへの旅 そしてお茶会 その4

更新日:2018年9月5日


私のお茶会での役割は、母の担当するお茶席を終えられたお客様に、花と食器などでデコレーションしたテーブル席で料理をお出しすることです。


料理をお出しする、と言ってしまうとシンプルなのですが、私の心の中ではいつも、お客様が違う世界へ訪れた感覚を味わい、現実と錯誤するかのような非日常を感じ、いろいろな思いを心にめぐらせて、また元のご自身の世界へ戻っていただく、そんな空間にしたいという思いがあり、熱い熱い情熱をもって取り組んでいるのです。


お客様が帰られたその後も心の奥深くにあるロウソクに燃え続けられるような熱い火を灯せたら、そんな思いでいっぱいなのです。

私の今回の旅のように。。。



さて、お茶会初週前日、私のテーマへの結論は保留のまま、テーブルの花を作ることになりました。

意思がはっきりしていないまま作業に突入にするときの不安感とおどおどした気持ちは、なんとも気持ち悪く、情けなく、自信がなく、後悔を引きずりそうな予感がするものです。自分自身に平手打ちをして喝を入れたいような。。。


それでも結論が出るまで延期するわけには行かないので、そのとき持っているベストを尽くすしかないのです。

花の市場に朝早く買い付けに行き、作業に入りました。

当然、もたもた悩みながらの作業で、時間は山のようにかかり、調理に取り掛かる時間もあるので焦りもでつつ、ようやく午後、花を完成させました。


物語にでて来る鳥たちの苦悩さながら、光の見えない、行く先のわからない状態で苦悩している私の作品ができたのでは、と感じられるものでした。

それに対して、もうどうこう言うつもりはないのです。

その時の私のベストだったのですから。


その週のお茶会をそれでも無事終え、次の週の準備に突入しながらも、勉強し続け悩み続けていました。

二週目の本番が近づいたある日、朝目覚めた時にふと結論が見えた気がしたのです。

「わかった。。。」と思いました。


何かしらの考えが思い浮かぶたびに、私はトルコの友人にお伺いを立ててみていたのですが、いつも返ってくる返事は、ニコニコマークの絵文字だけ。何の説明も感想も回答もなく。。。

ダメじゃないよ、君が考えた答えだ、そう言っているようにも思え、それでも、そっか、違うんだ、と落ち込む日々でした。


今回の答えももちろん投げかけてみました。

でも、今回は自分の中で確信があって、ダメと言われない自信があったのです。

彼の返答は「君はようやく結論にたどりついたんだね、これで君は自由を手に入れたんだよ」と。

彼の深い言葉にいつもいつも感動する私。

言ってる意味がよくわからないけど、ありがとう。。。


二週目の花は、それでもまだ市場での花選びに苦悩しました。

今度は、心の中でイメージができてきていたのですが、目指す花がなかったのです。

それでも花材は初週とだいぶ変わり、心で表現することの変化を目にしたのでした。


出来上がった作品は、自分でも前回に比べるととても満足。

でも、もう少し変われるのでは?という思いも残しつつ。

結論がまだ消化できていないのかもしれません。

彼の言葉がまだ消化できていない今、三週目に突入するまでになんとか自分の心の中にその居場所をきちんと把握したいという思いでいるのです。


そうです!ただいまお茶会真っ只中。

二週目と三週目の間にいるのです。

毎回四週あったのですが、今回のお茶会は、私の旅行のせいで三週間になったため、最後の週ということになります。

後悔しないように、ベストが尽くせるように、、、



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