top of page
  • 執筆者の写真Michie

地球に優しく エコになるには?

パリの料理学校のシェフ・オリヴィエは、地球環境についてもとても考えている人でした。


みんなで地元のビオ・マルシェに食材を買いに行った時のこと。

シェフは学校を出るときにみんなに調理で使うトレーを持たせたのでした。

マルシェで買い物をすると、「袋いらないから、直接トレーにのせて」とお店の人に。

エコバッグどころか、直接調理トレーか!と私はびっくりしました。でも、合理的。だってマルシェは近いし、すぐ調理に入りたいし、いちいちバッグに入れる必要なんてない。

ビニールに入って売っていないのがまた素晴らしい。全くゴミの出ない買い物ができるなんて!


私はたまに青山のオーガニックマルシェに買い出しに行くこともありますが、どうしてもビニール袋に入って売っているのが残念。

食材を買って帰って来て、ビニール袋を一つ一つ開けていくのもイマイチな上に、全てゴミになるというストレス。でも仕方ないのかな、傷や虫を避けようと思うと、とも思うけど。

日本人は綺麗好きなので、ハエなんて止まろうものなら選ばない、アリがついていたって嫌。土や埃がついているのだって嫌なはず。


私も嬉しくはないし、綺麗にこしたことはないのだけれど、ちなみに、パリの学校、プロヴァンスの学校、調理中、試食中、ハエもアリも同席でした。

ブンブン飛んで食材に止まるし、プロヴァンスは自然の中にある学校なので、もう森の中で食べているも同然。ハチもいるし、バッタもいるし、てんとう虫もいるし、蜘蛛もいるし、アリも歩いてる、ハエも参加してる、それが何か?という感じ。


みんな腕に止まったハエも、足に登ってくるアリも、肩に止まるてんとう虫も、ピョイと払って気にも留めない。これから食べるお皿に止まろうが、パンに止まろうが、見なかったも同然。

たしかに、毒蛇じゃあるまいし、死ぬわけじゃあるまいし、自然と共に食事をしていて、虫がいやー、なんて、はい?という感じかもしれない。

虫がとても苦手な私は、ここでまた価値観をガツンと問われたのでした。



オーガニックを選ぶなら、地球に優しい道を進むなら、虫を避けては通れないよ、と。

自然を守りたい、と思いながら、虫を殺す道を歩むのですか?と。

たしかに蚊をパチンと殺してしまったりするけど、これって殺してるんだなぁ、と。


プロヴァンスで、カボチャの花に詰め物をする料理を作るために、畑にカボチャの花を収穫に行きました。

カボチャの花を覗くと、中には蜜に夢中なハチがいっぱい。。。

「シェフ、ハチが中にいるんですけど、、、」というと、「お願いしてどいてもらってね」。恐る恐る「エクセキュゼモア、、、」と花をハラハラと優しくふって、違うお花に移ってもらったのでした。


でも、この感覚好き、私がそのとき感じた想いはこれでした。

一面の緑に囲まれ、青い太陽の下、麦の穂が風に揺れ、ヒマワリの花が揺れ、ラベンダーの花が揺れ、カボチャの黄色い花がそこら中に咲いている風景。ゴッホが心奪われた風景。ハチたちはあちこちの花の蜜を集めるのにもう必死。私たちのことなんて構っていられない。「あ、そう」とさっさと次の花に文句も言わず去って行く。


たくさんかき集めた花にはサフランライスを詰め、フリッターに。

その美味しいこと!

幸せって、自然からもらってる、そう思わずにはいられない瞬間でした。


ビニール袋、もっともらわないでお買い物できるようにやってみようかな、そう思うのです。一枚でも二枚でも、減らすことは可能。パン屋だってできる。八百屋も選べばいい。

もっとトライしてみようかな。パン屋でギョッとされたって構わない。どのくらい実現可能か、楽しみ楽しみ。


bottom of page